miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

愛しくも厭わしい世界

 昔、貸ギャラリーを運営していたことがあって、今、閑長と名乗っているのはそのためである。今思えば貸ギャラリー当時の経験は実に浅く、しかも一面的だった。
 一口に美術界と言っても、貸しギャラリーの他にも、美術館、学芸員学芸員ソサイァテイ、プロ画家、アマチュア画家、絵画研究者、プライマリーの美術商、セカンダリーの美術商、ビックコレクター、普通のコレクター。少なくもこれらの世界がある。数えてみたら十指に余る。それぞれの世界に仕来りがあり、ヒエラルキーがあり、人間模様があり、力学がある。文化の世界に絶対基準はなく、それだけに感覚的、情緒的な世界である。
 ギャラリーを離れ、美術界をそぞろ歩いた経験を書いてみたい。もちろん、トウシロの独断管見であるけれど、部外者目線の味が出せるかもしれない。