展覧会と即売会
お付き合いのある美術商さんが春の即売会の企画し、その展示場作りをお手伝いした。主に絵画作品を吊る作業である。全45点、我ながら良く吊ったと思う。
展覧会では「一視界一作品」などというけれど、それができている美術館がどれだけあるのだろう。ルーブルだってロンドン・ナショナル・ギャラリーだって一視界で三点は目に入る。
即売会では、芸術的な印象よりも、セールスチャンスの確保の方が大切となる。左右前後の視界に別の絵が写り込んでも構わない。ただ、油彩、顔彩、版画、作品の大小などで、展示場所は自然と絞り込まれる。
展示作業の仕上げはプライス・カードの貼付である。一つの作品に複数のカード、複数の価格があっても驚くには当たらない。時代により、場所により、業者により一物三価、四価の世界である。