miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

「いいね」から「買った」まで - 距離と時間

 美術界のプレイヤーに、美術館、学芸員、画家、美術商、コレクターらが存在すると昨日の投稿に書いたけれど、コレクター(買主)が作品を買うまでのプロセスには、「いいね」から「欲しい」「買いたい」「買います」「買った」までのプロセスがある、と思う。プロ画家の体験から、閑長が勝手に想定する五つの階段である。
 「いいね」と思っても「欲しい」にはなかなか行かない。「買いたい」までのピッチはさらに高く「買います」に至るのは極ごく少数である。この階段が、一瞬・一直線のケースは、よほど琴線に触れた作品か、買い手が筋金入りのコレクターのどちらかである、と思う。
 「買います」と「買った」の間にも、最後の関門がある。閑長に体験を語ってくれたプロ画家さんは、「買います」と言って、作品を準備したものの、待てど暮らせど受取りに来ないお客の事を、ため息まじりに語ってくれた。お金をもらって作品を渡すまでは「売れた」にはならないのである。