miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

美術界

周辺芸術論

東近美の重文展を観、解説も聞いて、重文の共通点に気付いた。 西洋油彩画とどう対峙するか、東西の融合つまり時代との格闘がキーに思えた。 技量の練磨は必要だが、十分ではない。矢張り日本は極東の周辺国なのか。 してみると、アートの世界も先頭争いでは…

展覧会と即売会

お付き合いのある美術商さんが春の即売会の企画し、その展示場作りをお手伝いした。主に絵画作品を吊る作業である。全45点、我ながら良く吊ったと思う。 展覧会では「一視界一作品」などというけれど、それができている美術館がどれだけあるのだろう。ルーブ…

選りすぐりの美術品

美術品では指折りの販売実績を誇るある美術商さん。その話の続きである。 絵画の即売会で、美術品の市場動向がわかる。 ・売れない画家さんの品は展示されない。 (これは、見事なまでに徹底されている) ・高過ぎず、安過ぎず、売れる価格が付いている。 ・地…

買主の顔が目に浮かぶ

地元で指折りの販売実績を誇る美術商さんが時折、「いい○○が入ったから見においで」と呼んでくれる。 お陰で岸田劉生の珍品や小山敬三の名品、熊谷守一のタブローなどを実見でき、眼福にあずかっている。 その品々、昨日仕入れた品物でも、もう買い手がつい…

まくりとのがれ

画家さん同士が描いた絵をどう保存しているか相談している場面になんどか出くわした。描けば右から左に売れていった、という横山操は別として、描けば描くほど作品が貯まっていくのが画家さんの宿命である。 アトリエ→押し入れ→物置→倉庫のルートが、絵の保…

「いいね」から「買った」まで - 距離と時間

美術界のプレイヤーに、美術館、学芸員、画家、美術商、コレクターらが存在すると昨日の投稿に書いたけれど、コレクター(買主)が作品を買うまでのプロセスには、「いいね」から「欲しい」「買いたい」「買います」「買った」までのプロセスがある、と思う。…

愛しくも厭わしい世界

昔、貸ギャラリーを運営していたことがあって、今、閑長と名乗っているのはそのためである。今思えば貸ギャラリー当時の経験は実に浅く、しかも一面的だった。 一口に美術界と言っても、貸しギャラリーの他にも、美術館、学芸員、学芸員ソサイァテイ、プロ画…