芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」の『水の』が余計では・・という話は随分前に投稿した。 芭蕉本人に聞かせたら、否みも怒りもしない一方、肯ずることもないと思う。 『水の』の言葉ひとつによって、あがる水滴とゆれる水面がシカと映像化される。
新型コロナウィルスの最良の予防法は、過去に罹患して「軽症」で済んだ人100人にアンケートを実施して、高熱やのどの異常な痛みなどの症状を伝えてもらう事だと思う。 世間一般の”軽症”とコロナ患者のそれとは、レベルが違い過ぎる、らしいので。
8月に入ると、戦争関連の特集や記事、番組が増加する。 直接の関係はないのだが、世界最強の特殊部隊は、英国SASが指揮する米国Seals部隊と思っていたが、 21世紀には、AI指揮のドローン部隊になるかもしれない。 恐れを知らない、命知らずに怖いものも敵も…
酒を円やかにするという錫製の酒器を使い、 円やかどころかなぜか口中がビリっ、とする感じでガッカリした。 きっとアルミや銀紙で起こるガルバニー電流の記憶が蘇り、 条件反射になったからと思う。酒仙福澤朗氏はこの条件反射をどう克服したのだろうか・・…
方言も 過多だと朝ドラ ウットオシイ放言が 過多だと国会 小気味いい 法諺が 過多だと世の中 行き詰まり
美術館の紀要を読んでいて、 麗々しい”当たり前”の掘り下げ、 限定句過多の言い回し、 妙なへりくだり、等々に食傷した。 編年の数字を扱うのに、表もグラフも使わないのに呆れてしまった。結局、斯界はこのヒエラルキーと湯加減、 つまり遠慮と忖度、摩擦の…
どうしてこんな小説を書いてくれたのだ! そう言いたくなる一篇だった。武者小路の青春小説を想った。 長編にもO.ヘンリーの切れ味があった。 ボクシングは将棋と同じと気付いた。残り少なき身に「Box!」と嗾けたくなった。
マスクをしていると皆、美男美女にみえる。 鼻から下は生活を現し、現実を見せるからだと思う。 目だけであれば、理想が実態をカバーしてくれる。 してみると、目が口ほどに物を言うのは、 “こころ”について、であって、 目が伝えきれないモノも多いように思…
碩学A.G.ラッセルが、若く頭がフレッシュに時は数学に没頭したが、中年になって頭の働きが衰えると哲学を研究し、老年と なった今は歴史を研究していると語っているが、共感してしまう。勿論、レベルの差はあるのだが。 数学は切り結び、哲学は眺め渡し、歴…
アベノミクスは、 一本目の矢 二本目の矢 三本目の矢 金融緩和 + 財政支出(≒国債発行) → (新)産業創出 と書き表せる、と以前にも書いた。一本目と二本目の矢は政治力で遂行可能である。うまく使えば選挙にも勝てる。 要するに、手段である。 三本目の矢は、…
カジキマグロ漁を戦場とした小説は「老人と海」の他にもあった。 フレデリック・フォーサイス「帝王」は読むに足る一冊である。あらすじの紹介はネットに譲りたい。 「老人と海」よりも通俗である分、パンチの効きはよい。即効性がある。 ただ、タイトル「帝…
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 は1985年を基点とし、30年前の1955年と30年後の2015年を舞台にしている。過去はさておき、未来には「当り・ハズレ」があるのだが、未来予想が外れるパターンは、物体や物質のスケールや機能に関わる部分と感じた。つ…
「絵画の発明」という本を手に入れた。サッティスというイタリアの美術史家の作である。 副題は「ジョルジョーネ”嵐”解読」とある。パラパラとしただけで未読である。 絵画が、絵画表現でしか表せなかった意図と主題を、ジョルジョーネの謎多き名作で論攷し…
『ゴッドファーザー PART II』の上院公聴会のシーンの最後で、組織の暴露を企て、言を翻したフランクと、シシリアからやってきたフランクの兄が、退出時にすれ違うシーンは傑作と思う。よくぞ撮った、コッポラ監督。 兄弟に、マイケル、そしてケイ、トムの心…
「言下」をずっとGongeと読んでいた。多分、高校生の頃、ルビのない柴田錬三郎かなにかを読んで、前後の文脈で読みを推測したのだと思う。今、Gonge Gonka Genka を よみ比べて見ると、Genkaが一番相応しく思える。スマートである。ただ、「言下」の意味とGo…
頂点を越える、という事がある。 頂点こえて進んで、知らず知らず下っているという状態。 芸道の世界に例えれば、外連味、品がない、騒々しい、ということに近いか。 美声、声色、言い回し、台本、すべて投入したら嫌味となる。 Softな声で知られる俳優のナ…
この絵を観て、和田三造の「南風」を連想した。 両方とも、半裸の海の男を描く画面の右に、男の子が一人描かれている。この男の子は画面構成上、不可欠のモチィーフに思える。 人物の集合画で子供の姿は、人数や大きさに関わらず、絵を引き締める要素とみえ…
矢吹丈はバンタム級に拘った。それは多分に同級の語感に由来すると思う。フェザーにポエジー感は乏しく、ライトでは現実感が強すぎる。ウェルターは良いのだが、ジョーの悪ガキ性が減殺される。 丈は、体格ならばライト、ウェルターのところ、己の孤塁を守っ…
中島敦の「悟浄嘆異」に、人間が時間を発明したことを皮肉って、「やがて時間に使われる事になるだろう」という件がある。 携帯電話の普及で、“逃げも隠れもできな”くなって、携帯に繋がれ、遣われているという感を強くする。携帯されているはヒト、に思えて…
国債残高の趨勢的減少、または減少に目途。 新規産業出現による雇用の増加に大きな手応え。 北方四島のうち、二島先行返還。 竹島に関する領土問題の存在を相手国承認。 尖閣諸島の領有を国際的に承認。 例えば長い在任中、これだけ果たしたなら国葬も当然と…
安部元首相の三本の矢は 金融緩和+財政支出(≒国債発行)→(新)産業創出と書き表せる、と思う。 現段階で→は、破線か、下向きか、ともかく連結されていない、 一、 二本目の矢は人為的に、つまり政治判断で行うことができるが、肝心なのは三本目の産業活性化で…
初めて「ライ・ウイスキー」を飲んで不愛想に惚れた。 結局、酒とはこういうモンと思えた。 フランコ・ネロ、クラウス・キンスキー、中野英雄 范文雀、中川安奈、中山麻理 殺しのライセンス、沈黙,フィツカラルド 素数、無伴奏ヴィイオリン、シュプレマティ…
リターンマッチ、回春、戻り鰹、ぶり返し、再発、再燃、再利用、回し軍配、リサイクル・・ 「もどり梅雨」または「梅雨Ⅱ」を造語すべきと思う。
大相撲を見ていて、審判員に失望した。 説明というより説明力不足であり、ビデオ活用も足らない。 なにより行司弁護、協会擁護のスタンスに辟易する。 総身に・・とまでは言わないけれど、外部の人材投入も考えていいと思う。
「ふきとばす石も浅間の野分かな」 軽井沢は浅間神社境内の句碑である。本歌とは助詞を一つ変えてある。 助詞の入れ替えで、コンデンスされて濃密になった分、俳味が失われて、散文になっている。 口ずさんで、空を仰ぎみる風情がこの句には欲しい。
映画「大いなる勇者」は、ロバート・レッドフォード扮する西部の山男が、次々と失っていく事を描いて、実に見事である。喪失の代りに替わりに得たものというと、孤独とせいぜい自負だろうか。誇りとプライドと言うほど、この映画は尖がっていない。 主演がロ…
吉田初三郎の「俯瞰図」には敬服する。 「俯瞰図」の解り易さは、標高を描き込んでいる事のほか、近くは密に、遠くは疎に画いている点だろう。 カントが自著「純粋理性批判」二版の冒頭に『もっと曖昧であったら、もっと明瞭になっているだろう』との 一文を…
超ひも理論は、素粒子物理学における数学の限界が作り出した産物である。 計算上“ 0 ”が出て来てしまうので、次元を増やしてみた・・、という。 もっと物理チックに考えければ、モノの始原の形態として、直観的に、実に相応しいと思われる。 超ひも理論に共…
日本の形象は奇数が基本という。庭園、仏像、生け花等。 対して西洋は偶数をもってスタンダードとする。宮殿、装飾家具、宝飾品。 奇数のこころは不整形、不均等、動態的、未完。 偶数の精神は整形、均衡、静態性、完成。
夢を語れなくては政治家として失格だが、夢を墨守する政治家にも未来は託せない。 国の借金が趨勢的に増え続けると言うのは、未来を夢見過ぎか、使い途を誤っているとは言えまいか。 税収と、そして国債発行で経済の好循環をもたらすことに失敗し、歓心と集…