miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

酒と詩と

ニガ口批評 Ⅱ

レイの日本酒ではなく、 オンの日本酒が飲みたい

ニガ口批評

足し算の地ビールではなく、 引き算の地ビールが飲みたい

猛暑に熱燗

ウイスキーが男の酒だとしたら、 二級酒は漢の酒とよびたい。

季語は世につれ

運動会が秋の季語かどうかは知らないが、 今、「・・・青空の下、運動会」と聞くと初夏を連想してしまう。 そんな話を始めれば、苺は一年中あるし、おでんもおでん酒も秋だって旨い。 決めごとにするのではなく、季語を読み手と聞き手の受け止め方に任せると…

正統的本歌

サントリーオールドのビンの形は団扇、 ダルマともいうけれど。 リサーヴは徳利、 ロイヤルは打出の小槌、 山﨑、白洲はクラシックな洋酒瓶、 響は、ウイスキー樽。

舌掛り

開高健の弁に従って、無色無臭のウォッカを試した。 バルマンなる千円もしない銘柄である。 旨い、 滅法旨い。けれども何かストッパーが効かない印象。 ジンならば、手掛り、足掛かりがあろうが‥。とまれ、開高尊師に一歩近づいたか、将又一里塚なのか。

省略と集約

以前も投稿したけれど、 やはりクラフト・ジン「シップスミス」は旨すぎる。 造り込み過ぎている。 その点「PIMLICO」ピムリコは良い。 無骨だが、ケレン味がない。 ホワイト・スピリットの妙味が詰まっている。

過ぎたるは猶・・

クラフト・ジンの「シップスミス」が滅法旨い。 後味が重厚である。だがしかし、旨すぎて街路と港の味が抜けている。 絵で云えば、描き過ぎで、説明し過ぎ、な感じである。その点、「プリマス・ジン」などは過不足なく、ロンドン児の酒という印象である。火…

サファイアは・・

20年振りくらいに、プレミアム・ジン「ボンベイ・サファイア」を呑んで、やはり舌に合わなかった。 不味かった。 嗜好の研鑽・上達を確かめようとしたが、矢張り、" 合う、合わない " はあった。 むかし、「会社名はドン臭い方がいい」と言っていた社長さん…

最後の雑味

古今東西の銘酒を味わった開高健が、最後の酒としてウォッカを推している。 ジンはボタニカルな分が余計というのだろう。 ジン贔屓の閑長は、開高先生の域には達していないのを承知で、 今年の締めの “ 雑味” をどの一本にしようか迷っている。

記憶は実感より・・

酒を円やかにするという錫製の酒器を使い、 円やかどころかなぜか口中がビリっ、とする感じでガッカリした。 きっとアルミや銀紙で起こるガルバニー電流の記憶が蘇り、 条件反射になったからと思う。酒仙福澤朗氏はこの条件反射をどう克服したのだろうか・・…

ライ・ウイスキー

初めて「ライ・ウイスキー」を飲んで不愛想に惚れた。 結局、酒とはこういうモンと思えた。 フランコ・ネロ、クラウス・キンスキー、中野英雄 范文雀、中川安奈、中山麻理 殺しのライセンス、沈黙,フィツカラルド 素数、無伴奏ヴィイオリン、シュプレマティ…

グレンの白い風

“グレン”、“ Glen”は、ゲール語で「谷」を意味する、らしい。ゲール語は、スコットランドとアイルランドで話されていたが。英語に変わりつつある言語という。閑長は、グレン・フォードやグレン・ミラーのイメージで高貴、気高いという意味と思い込んでいた。…

不倒、不眠、不滅

ボードレール「憎悪の樽」の最終段を長く理解しかねていた。疑心化された憎悪と、酔漢との境遇の違いが胸に落ちないのである。敵わぬ相手としての「酒」や、憎悪の片棒のような「復讐」も、擬人化されて登場する。岩波文庫 鈴木信太郎訳で最終段をみよう。 ―…

山駆けて谷に落ちたる・・

“グレン”、“ Glen”は、ゲール語で「谷」を意味する、らしい。ゲール語は、スコットランドとアイルランドで話されていたが。英語に変わりつつある言語という。閑長は、グレン・フォードやグレン・ミラーのイメージで高貴、気高いという意味と思い込んでいた。…

おジジのジンの年末 2021

年末に初めて飲むジンを試すのがここ数年の恒例となっている。去年はグリノールズ・ジン 一昨年はプリマスその前の年はヘンドリックス、更にその前派フィラーズだった。今年はワイルドボタニカルを謳ったアイルランドジンのグレンダロウスを選んだが、凡庸だ…

公爵の深酌勧酒

デュークバーボンは、西部劇スター ジョン・ウェインが、将来、自分の蒸留所を持つために書き残したレシピを元に、ジョンの没後に創作されたバーボンウィスキーで、閑長が手に入れて飲むのは二本目である。デュークは、ジョンのニックネームに由来する。 “デ…

眼差しの先

徳利は首すじを眺め、杯は見込みをみつめる。 渦巻き模様の見込みは深酔いしそうで好まない。 色も酒の大切な味である。濃色の杯はつまらない。 何でもないような無地、無文様の薄めの色だと飽きがこない。※見込みは杯の内側、映像はネットで出会いました。

ウイスキー、相性ふたつ

ウイスキー好きである。ブレンドではジョニ黒とワイルドターキー、シングルモルトではマッカランとラフロイグ。 この組合せ、正統と異端に近いがズバリではない。直球と変化球と云えなくもないが少し違う。散文と韻文では益々離れてしまう。ともかくこの取り…

遣い尽くすべし、または今宵の一滴

「男は配られたカードで勝負する」 好きなセリフである。映画「ファミリービジネス」で出会った。盗賊家業のショーンコネリーが、今際の際に孫に授ける。手札に文句は言わぬ。 学生時代、よく「問題をよく読め」と注意されたものだ。大概、早とちりの間違い…

おジンの年末

毎年年末になると、初めての銘柄のジンを試すのがここ数年の恒例となっている。去年はプリマス、一昨年はヘンドリックス、その前の年はフィラーズだった。今年、何気なく選んだグリノールズ・ジンは待望の逸品だった。舌触りの相性が絶妙で、不覚にも飲み過…

プレーンクリスマス

クリスマスソングの「ホワイトクリスマス」は、同名のハリウッド映画で歌われた曲だったが、ホワイトとはクリスマスの降雪だけでなく、赤くない、つまり流血のないクリスマスの願いの曲である。キリスト教徒でなくとも、一年に一度くらいは、戦争や紛争ばか…

キックの覚悟 

閑長の世代にとって昭和の中頃はキックの時代だった。仮面ライダーに沢村忠、ジーパン刑事松田優作が活躍した。近頃使われる「エッジ」ということばを聞くと、「キック」のエピソードを思い出す。 白洲次郎が戦前に留学していたオックスフォードの旧友ロビン…

閑長の十六夜帳

一つ家に遊女もねたり萩と月 俳聖芭蕉の有名句。おくのほそ道」所載。新潟から富山へ抜ける関に一泊したときに詠んだ句とされる。 みすぼらしい自分とはなやかな遊女が、偶然、同宿となった。耳を済ますと話声がする。宿に咲く萩を月が照らしている。 遊女が…

閑長の燗冷まし

カフカ去れ 一茶は来たれ おでん酒 加藤楸邨 十三夜には少し早い今宵、NHKの天気予報で予報士が「酒」の季語をクイズにしていた。ヒレ酒、温め酒、寝酒、玉子酒で秋の季語はどれかというもの。 聞いていてフト上の句が浮かび、かねて一茶は蕪村がよい、と…