miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

歴史

中国を書く

小前亮の中国史関連の文芸書を読んだ。 穿った心理分析と該博な知識、そして機微を掴んだ文章にキレに三嘆した。 経歴をみれば、東大で中国史を専攻し、大学院まで修めていた。 マクロ的、概括的には宮崎市定。 ミクロ的、細密的には小前亮 この両輪で中国史…

事件の現場

大杉事件の甘粕大尉がなぜ大尉止まりだったのかずっと疑問だった。関連書籍を読んで、事件で免職になり、昇進したくも、或いはさせたくも軍の管理外になったことを知った。夫妻子殺害の衝撃が肩書きを凍結したのである。 そういえば、ナチのユダヤ裁判のアド…

150年を閲して

夏の高校野球の決勝は、仙台育英と下関国際に決まった。試合は明日である。 もし準決勝の東北勢同士の激突 仙台育英対聖光学院で、聖光学院が勝利していたら、決勝は福島代表の聖光学園と山口代表の下関国際の闘いとなり、明治維新の会津戦争、つまり会津対…

名の由来

大きな街道は、街道の所在位置の名を取ることが多いようである。 小さな街道は、目的地や出発地と終着点の名が付くことが多そうである。 近頃、草津街道という軽井沢-草津間の街道を知った。 子供の頃の通学路は、俗称を遊郭街道と云ったそうである。

中と英の各国史 

受験の世界史で、仕上げとしたのが各国史だった。当時、各国史専門の学参は三省堂が出している一冊しかなく、200ページ余りのその本を、二、三日で頭に叩き込んだ。もう半世紀近く前のことである。 受験当時は特段の所感を持たなかったが、三十代以降、数多…

中国信奉を一旦置いて

邪馬台国探しの源流は、いうまでもなく三国志 魏志倭人伝であって、更に遡れば“中国信奉”と思う。 司馬遷「史記」には及ばないが、カノ中国の古代書物に俺っちのことが書いてある、ナニナニ、邪馬台国、卑弥呼・・? それは何処だ、誰だ?・・が取っ掛かりと…

対偶と邪馬台国論争

年末特番で、数年前に放送された「邪馬台国論争」が流されていた。「邪馬台国サミット2021」という番組名だった。いわゆる大和説と北九州説の比較と応酬である。 邪馬台国論争は、「邪馬台国」と彫り込まれた石柱の出土とか、棺に卑弥呼と記されたご遺体の発…

事実と真実、または映像資料と歴史資料

昨日12月8日は日米開戦の日で、太平洋戦争を扱ったテレビ番組が多い。中で開戦を告げる大本営発表のニュース映像が当時のマスコミのリクエストで再現されたものと伝えてい、少し驚いた。マッカーサーのフィリピン上陸映像がハリウッドばりの撮影を繰り返した…

歴史の意思

渋沢栄一は次のお札の顔で、大河の主人公である。 渋沢栄一がもしなければ、明治の多くの事業が今日なかった、と言われる。 はてな ? 歴史がぽっかり口をかけて待ち受けている。 渋沢でなくとも誰かが埋めた、そう思う。

Yの歴史

朝、ウォーキングをしていて道の成り立ちを思うことがある。Y字路の場合に多い。 丁度、坂道を登り切ってこれからダッシュという時、呼吸を整えるのに立ち止まって振り返るとY字路がある。左側の道が町中に向かい、右側は街道に向かうと思われる。おそらく…

わけずに愛して‥

高校時代の日本史の授業で、担当のK教諭が突如、「平安時代を四つに分けるとしたらどう分けるか」とクラス全員に質問したことがあった。閑長はじめ面食らった学生たちは、ただアワワワ言っていたと記憶する。K教諭の答えが振るっていて、平安時代は400年な…

ifの連続 連続のif

“ 歴史のif ”は、その事件が昔であるほど、つまり時代を遡るほど後世への影響は大きくなる。 ついそう思ってしまうのだが、それは現在に縛られた、今に身を置く者の賢しらというもので、歴史上の各時点から更に時が流れたように、今からまた、歴史が変転し続…