miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

キャバス、本紙の裏っ側

 美術評論家安井収蔵の著作を読んで、以前読んだ黒川博行の「蒼煌」を思い出した。芸術院会員選の人間模様を描いている。絵画でも音楽でも芸能でも、絶対的な基準のない世界は、忖度や気配り、追従と迎合と無縁ではないのだろう。それが行き過ぎることもないではないのだろう。芸術作品を世界認識と自己実現、崇高と信念でばかり鑑賞しては見尽くせない。
 ある絵画コレクターが、”30年コレクションして、価格上下の法則を発見した。値上がりするのは、独立独歩の画家ばかりで、会派に所属していた画家の絵は値上がりしない・・”と語った言葉がフト思い起こされる。