miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

封じ手の時間:再考

 封じ手は、二日に亘る将棋や囲碁の対局で、中断時に有利不利がでないよう、翌日の手をあらかじめ決めておくことをいう。閑長には、「封じる側」に有利と思うという事は、前に書いた。自手を相手に明かさずに、相手の受け手と戦局を一晩ゆっくり予想・分析できるからである。
 「封じられる側」のメリットがもしあるとすれば、封じ手以外の差し手まで。アレコレ予想・分析できることだろうか。“ 捨て読み ”という言葉があるかどうか知らないが、一晩かけて広く戦局判断できる。
 キリスト教の「予定説」を敢えて応用すれば、「封じられる側」は自身の打つ次の一手と、その対局に対する信念と傾注が弥増すかもしれない。
 いずれにしても「封じる側」も「封じられる側」も、時間を相手の差し手を予想し、待つことに使う訳で、自分の差し手を考える時間の使い方とは異なる。その違いをうまく使った方が対局を有利に導くだろう。
 今、豊島竜王と藤井三冠の竜王戦四回戦の二日目が、藤井三冠の封じ手開封から再開されている。

 f:id:miyukie33ok:20211113140959j:plain