上を向いて
土曜朝の「あの人に会いたい」で永六輔が流れていた。永六輔が疎開で来ていた田舎の高校は、閑長の母校でもある。
番組の中で永先輩は、「上を向いて歩こう」が反戦デモが空振りに終わった脱力感と無力感をうたった曲、といっていた。
閑長のこの曲のイメージは、地方から都会に出て働く若い工員さんが、旋盤の扱いかなにかで親方にデカく叱られ、泣きながら夜空を見上げて帰る、というものだった。長くこのイメージを抱いていた。因みに、地方から都会への若者の人口移動と、新世帯の増加、続く白物家電や車の購買は、戦後日本の経済成長の大きな原動力となった。
歌が伝える状況はひとつでなく、いくつもの文脈やニュアンスがあるらしい。気が付くと思わず知らずハミングしてしていた。