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閑長のひとり言

閑長のひとり言

言葉の導き

 ノーベル賞の賞金で書庫用の山荘を建てたという大江健三郎の、蔵書の1/20は辞書だという。総蔵書数を一万冊としても500冊が辞書なのだから、日本語だけでなく英、仏語等、各国語を含むとしても膨大である。孫が作家になりたいと言ったら辞書を遺す、とも語っている。辞書への信仰か言葉への信頼か。以上、大江の「作家自身を語る」という本で読み知った。
 前にも書いたが、閑長の愛用辞書は、「学研国語大辞典」「新潮国語辞典 現代語古語」「岩波国語辞典」である。辞書の使用頻度、愛用の辞書を聞けば、趣向も何も大方わかる気がしている。大江さんにこの三冊の感想を尋ねてみたい。
 敬遠してきた大江文学だが、辞書を接点に親近感が増した気がしている。
 
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