miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

そんざいとぞんざい

 令和の今はどうか知らないが、30年くらい前まで、20世紀最大の哲学者はハイデガーで、最高の哲学書といえば「存在と時間」だった。これは多分に、大戦後の気運と風潮を映じた著作であり、評価だったと思う。閑長の管見である。
 さて、「存在と・・」で始まる思想的著作は結構多い。「存在と時間」の仏語版「存在と無」、日本人らしいというか廣松先生らしい発想の「存在と意味」、存在もここに極まった「存在と本質」等々。閑長がもし書くとすると「存在とザイン」だろうか。
 さてさて、組み合せを変えるとインスプレーションが喚起される。「存在と時間」を振り出しに巨大な著作を素材に言葉遊びをしてみると、「時間と平和」「平和と無」「無と偏見」「偏見と孤独」「孤独と黒」「黒と老人」「老人と罰」「罰と地獄の結婚」「結婚と共に去りぬ」・・・

 どれも聞いただけで、一瞬、書き始められそうに思う。

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 この本は、訳者が自宅を担保に入れて自費出版したといいます。高価です。