miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

令和30年の風景

 平成年間は30年あったが、最後のおおよそ5年で平成になった。最初の10年、15年くらいはまだまだ昭和だった。平成を平成たらしめたのは先ず大震災であり、そしてスマホとAI化の進展だった。
 令和は、頻発する自然災害とコロナの世界的蔓延でいきなり、垂直的に令和になった。歓迎せざる幕開けだった。閑長が令和30年の風景を眺めることはなかろうが、科学技術の進歩とAI化の進展は想像がつく。想像以上であっても驚かない。想像がつかないのは、各国の選挙と国政の行方、それに財政と景況である。つまり世界の政治・経済であり、歴史の行く末である。世界不況はないか。投票が急進化していないか。国際関係は穏便か峻嶮か。平和・協調か紛争・孤立か。

 「歴史の母親は必然だが、その父親は誰も知らない」といったのは、ポール・ヴァレリーだが、この一文を小林秀雄が著作で何度も何度も引いている。ポールと秀雄の時代に政治経済はあっても、AIはもちろん、環境、食糧、人口、生物化学等々は視野の外だった。二人の見立てが、今日、一層激甚化する要因に事欠かない。
 必然の流れを歩むものと、偶然性に左右されるもの。令和を生きるということは、その中を生きることになる。
 
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