miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

五感と調和

 数字に素数という数があって、現代社会ではクレジットカードの暗号化技術に使われるなど、無くてはならぬものとなっている。素数は、1 より大きい自然数で、約数が 1 と自分自身のみである数である。一桁の数字では、2、3、5、7。英語のprime numberの方が実体を顕わしている気がはている。卓越の数。気高く孤高の数である。

 素数がどのように分布しているのか、つまり数の並びの中で、素数が出てくる順番にパターンがあるのか、今のところ証明された答えはない。19世紀の数学者ベルンハルト・リーマンの未証明の予想が、素数の分布状況を現わしていて、証明が期待されている。「リーマン予想」と呼ばれてい、途方もなく難しく、ミレニアム懸賞問題として、100万ドルの懸賞金がかけられている。英国ケンブリッジの数学教授マーカス・ソートイは「素数の音楽」という著書で、無限の数の中での素数の現れ方を、“ 数学の鼓動 ”と比喩していて、見事である。絵は詩の如く、詩は絵の如く、はバロック詩学のスローガンである。異なる五感でのイメージ喚起を謳ったものといえる。してみると、数学は音楽の如く、音楽は数学の如く、と言ってもあながち外れていないかもしれない。共に自然で、調和的という意味である。
 
 f:id:miyukie33ok:20210528042252p:plain

 素数の分布をプロットした「ウラムの螺旋」