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閑長のひとり言

閑長のひとり言

絵筆と身体バランス   

  
 長野とゆかりの深い石井鶴三は、相撲好きとして知られ、観るのも取るのも大好きで「相撲は絵の勉強になる」と門下と相撲を取っていた。鶴三の相撲の絵や、相撲を取っている写真も残っている。
 鶴三というと「ものの形をかりてその中に線の美を立体的に構成する事、そこに彫刻の全部があります」という言葉を思いだす。この言葉、五年前に八十二文化財団創立三十年を記念して開催した「信州ゆかりの作家と日本美術院」展で知った。
 「相撲を取れ」という鶴三の助言、中川一政は「身体のバランスを取ること」と解釈している。成程。
 作品を作り出す手指が足腰と連動しているというのは共感を覚える。一政のこの文は、諏訪の作家「堀内唯生画集」に採録されていた。この画家も昨年、企画展覧会を開催することができた。企画展の思い出は尽きない。

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 堀内唯生「海と灯台