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閑長のひとり言

閑長のひとり言

光悦と宗達

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 鶴下絵三十六歌仙和歌巻 
 
 俵屋宗達画、本阿弥光悦書の重要文化財である。冒頭、柿本人麿の人の字が脱落して、横に添え書きしているが、閑長にはデザイン性を考えたわざわざの加筆に見える。「みせ消ち」という言葉があるが、“見せ脱字”の例と思うのである。本阿弥光悦はそこまでやるアートコーディネイターと思う。しかしそんな光悦に付き合ったのだから宗達の純朴さ、人となりの良さが偲ばれる。
 最初に書いておくべきだったかもしれないが、閑長は宗達は好きで光悦は苦手である。