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閑長のひとり言

閑長のひとり言

こととものととき 

 学生時代、「もの」と「こと」の選択に迷ったことがある。つまり、これからの人生、熱を入れて取り組む対象を、「〇〇〇〇のもの」とすべきか、「〇〇〇〇のこと」と置くべきか、と・・。今思えば、うら若き、悩み多き青春時代だった。人生不可解となって、自裁せずによかった。
 少しして読んだ「化学のドレミファ」という本の原子・分子の説明の入り口で「机というもの」「愛情というもの」「成績というもの」などと列記されているに接し、「もの」とは対象があるものだ、と漠然と悟った。「こと」は関係性のことだと整理がついたのは、刑法を学んだ大学の頃だった。こんな経緯で人生の難題というものが解消し、悩むということも少なくなった。

 「もの」という対象からスタートして、それに付き合い、向き合えば「こと」という関係になる。だから、万物を即物的に言うと「もの」、関係的に言うと「こと」になるのだ。今ここに「とき」を加えれば森羅万象の推移までがまな板に乗るのかもしれない。

 2020年という「とき」は、結局、新型コロナウィルスという「もの」に全世界が震撼、翻弄されるという「こと」になってしまった一年だった。

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