続・オーヘンリー短編集またはオーヘンリー後日談集
オーヘンリーの短篇は、“続き”を想像させる。
「賢者の贈り物」
数年して関係が冷えた二人が別れ、時計を送ってくれる女性とショートカット好みの男性を探し求める。
⇒ない物ねだりはない物探し・・
「赤い酋長の身代金」
成長した「赤い酋長」が強盗団に再会し、“厄介払い”の報酬を求める強請り方を伝授する。
⇒弱をみせずに弱みを突け!
「よみがえった改心」
自信が蘇った金庫破りが緊急時の金庫開錠屋を開業するが、行き詰まって金庫破りに戻り、捕らわれる。
⇒人生、所詮回り道。
「魔女のパン」
後になって女の気持ちを理解した設計士が、謝罪と感謝に再びパン屋を訪れると、女は以前に増して思い込みの世界にのめり込んでしまう。
⇒もと来た道は、又往く途
「自動車を待つ間」
十数年が経過して、本当の身分が逆転した二人が再会、十数年前のお互いの嘘を暴き合う。
⇒ネタバレに要した歳月。
結局、オーヘンリー作品が滋味に満ち、余韻を残すということだろうか。