2023-07-06 今は昔、今も昔も、 文学 想いで 進学・上京したころ、立ち食いそば屋で一番安いメニューが「うどんそば」の140円だった。 お上りさんだった閑長が「うどんそば!」と注文すると、「どっち?」と聞き返された。 半世紀近い昔の話である。近頃、菊池寛の「半生の記」を読んでいると、 蕎麦屋の「もりかけ三銭」の品書きに「もりかけ!」と注文した話が書いてあった。 ちょび髭のこの作家が急に身近になった。 因みにそういう場合、大概「かけ」が供された、と続いていた。