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閑長のひとり言

閑長のひとり言

少年と「生死」

 俳人永田耕衣の「少年や 六十年後の 春の如し」は好きな一句である。はじめて読んだ時には60年後に回春の若返りをはたす句と思ったが、今は60年経て進歩も老成もない身を自嘲するようにも読める。正しい読み方かどうかは判らないが、六十を超えてようやくたどり着いた閑長の句境はこの程度である。その耕衣に「生死」という句集がある。生死の所感、こればかりは蘇りでもしない限り記すことが出来ない。

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