滅びないもの
英国のセントアンドリュースの名はゴルフ場と大学で聞き知っていたが、ヨーロッパの教会を紹介するBS番組で、今は廃墟となっているセントアンドリュース聖堂の映像が流れ、閑長のような心なき身にも荘厳さが知られた。
セントアンドリュース聖堂はかつてカトリックの中心地だったが、ヘンリー8世からエリザベス1世に続く宗教改革によって略奪、破壊されたという。屹立する孤高の塔は、ごく自然に超越的な存在を思わせた。
自然に湧き上がる心が宗教であるという、ごく当たり前のことが身に沁みてわかった。