財務省の事務次官の寄稿に始まる財政の「バラマキ」論争は、次官の名を取って「矢野論文」の名で拡散、反響を呼んだ。が、いつの間にやら下火になり、忘れられてしまっている。
粗略な二分法だけれども閑長は、希望を語ってお金(財政)をつかう政治の路線と、現実を語ってお金(財政)を使わない(≒セーヴする)政治の路線がある、と思っている。選挙に勝ちながら政治を行うには、前者に流されるのは致し方ないとしても、両方の選択肢と現実を示すのが政治家、Statemanであろう。国債発行残高が趨勢的に増加し、一千兆を超えようとしている今、強くそう思う。