2021-02-16 南風と馬鈴薯 絵画鑑賞 なにげなく昔の画集をみていて和田三造の「南風」を目にし、ゴッホの「馬鈴薯を食べる人々」を思い出した。人物配置が似ている。シテにワキ、ツレ、小役がそろって画面を固めている。役柄がある。どちらも労働者を描いた匂いのある絵である。 南風は、漁師にとっては吉凶併せもった風という。大漁と天候変化の両方を告げる。ゴッホはこの絵を描いたのち、故郷を去ってパリに出、色彩ががらりと変わる。故郷には再び戻ることはなかった。