2022-02-10 余韻の演技、不在の存在 えとせとら 映画やアニメ、勿論小説でも、話の中ほどで死んだり、旅立ったりするバイプレーヤ―がいて、主役以上に記憶に刻まれるという事がよくある。 映画「マラソンマン」のロイ・シャイダーの存在感は大きかった。中盤で不意打ちされて刺殺されるが、瀕死の重傷の身で弟ダスティン・ホフマンの元にやってくる姿は凄絶だった。 映画「今そこにある危機」のボディガード氏。飛行機から降り立つ姿に、運命を感じさせた。異動する車への襲撃では、身を賭してライアンを救う姿は圧巻だった。 極めつけはアニメ「あしたのジョー」の力石徹である。力石死してのち矢吹丈は、力石の影を背負い、力石の代りの相手と戦い続けるかのようである。