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閑長のひとり言

閑長のひとり言

好事と好物

劇作家にしてエッセイスト、さして古物蒐集家の梅田晴夫は、
閑長が20歳の時に、暦の還る60歳で物故した。
好事家、玩物遂志の人といえる同氏の、興味の対象は多彩である。
が、その一つ一つを見渡すと、
万年筆にパイプ、カメラ、メガネ、タイプライターにウイスキーと、実にアナクロチックでもある。
今もし、同氏が好事家の道を歩んでいたとしたら、どんな“ モノ ”に置き換わるのだろう。
モノは卒業し、文字通りコトの世界に没頭していたように想像する。