原田マハが持ち上げたゴンブリッチ「美術の物語」、読み終えたのだがさほどのことは無いと思う。むしろ同先生の「美術の歴史」の方がわずかながら秀でているように思われる。
ただ、強いて言えば画家の対比的な記述・評価などは、ほどほどに楽しめる。
ジョルジョーネとテッツアーノ
レイノルズとケインズバラ
フランツ・クラインとピーター・スーラ―ジュ 等々
ゴンブリッチ先生は、比較のいずれかに軍配を上げているのだが、その判定基準は、いきいき、自然、質感、独自、などであって、先生の嗜好が知られるのだが、もう一歩も二歩も踏み込んで、解説してほしかった。そういう場面ではむしろ「説明的」であってほしい・・。