miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

ロシアと南米

 ロシアの国立トレチャコフ美術館の収蔵品をみて、ぜひ訪れたくなった。レーピン、クラムスコイ、シーシキンにスリコフにベロフ、珠玉の作品が並ぶ。これを観ずして死ねるか、とそんな気持ちになった。間違くなく観ずに死ぬのだろうけれど、険しく鋭い象徴力に魅せられてしまった。
 文学ではラテン・アメリカ文学について、“ 読まずに死ねるか ”、と思ったことがある。こちらは相当数を読み終えたが、ラ米文学の描く反世界によって、日常世界や“ 通常 ”文学の光も影も両方が濃くなった感じがしている。
 そういえばずいぶん前、「ロシア人はブラジル人に似ている」とするロシア文化論を読んだ記憶がある。こじ付けめくが、美術と文学の導きが妙なところで似通っていて、感心してしまった。