天才児ベニテスのギア
ウィルフレド・ベニテスといっても知っているのは余程のボクシングファン、それもオールドファンだろう。
史上最年少の17歳6か月でチャンピオンになった。下した相手はボクシングに申し子のようなアントニオ・セルバンテスだった。
そのベニテスが超特急シュガー・レイ・レナードに敗れた試合を久々に観た。なんとベニテスは7回からデトロイトスタイルを取っていた。デトロイト・スタイルは攻撃のためガードを下げて構えるオフェンシブなスタイルである。前の回、ダッキングでレナードと頭をぶつけてベニテスは出血、レナードはケロリ。それで一気に倒しにかかった構えと見える。結果は15回TKO負けを喫したベニテスだが、練習嫌いの天才ボクサーが本気モードになった瞬間を見る思いがした。
ボクシングの名勝負には気付かない見所がまだまだ沢山埋まっている。