憑依するメガホン
スタンリー・キューブリックの監督作品はたった13作という。寡作である。因みに世界の黒澤明の監督作品は30作でに及ぶ。キューブリックの13作の多くで、監督自身が出演しているかと思われるような濃いキャラの人物が登場する。
「機械じかけのオレンジ」の異常な主人公マルコム・マクダウェル。
「スパルタカス」のカーク・ダグラス。
「フルメタルジャケット」の訓練軍曹リー・アーメイ。
「シャイニング」のジャックニコルソン。
「博士の異常な愛情」には三人も登場する。
ピーター・セラーズのストレンジラヴ博士に
ジョージ・C・スコットの狂った将軍、
それにスターリング・ヘイドンのこれまた狂信的な准将である。
映画「鉄道員」の監督ピエトロ・ジェルミは同作の父親役も好演している。
そのためかフィルムの隅々まで、監督の思いが満ちている。
キューブリック作品には、監督が憑依したかのような俳優が多数、登場する。
キューブリックを特集した番組が放送されてい、
思い付いたことを徒然と書き散らした。