miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

記憶の右ひだり

 昔のドラマや映画を何十年も経って観ると、意外なほど詳細を覚えていて驚くのだが、同時に重要なシーンの人物の立ち位置や登場方向が、左右異なっていて記憶してい、アレッと思う事が多い。
 BSで再放送中の「マー姉ちゃん」を観るのは40年振りだが、三女洋子が娘盛りになって再登場するシーンと、マー姉ちゃんの夫君東郷新八郎が一度だけ黄泉の国から現れる場面のどちらも左右が逆になって記憶していた。閑長の脳ミソ内では、洋子は右から現れ、新八郎も右側に立っている。
 只それだけの事なのだが、岩波新書の「絵画の見かた」という対談形式の本で、美学者の矢崎美盛が、絵画では、絵の重点は右にある、と語っている。対談相手は洋画家中村研一である。
 この伝を無理やり当てはめると、記憶に刻まれるシーン程、エポックとなる人物が左から右に変わっているのは「映像力学(造語である)」上、自然な記憶の変容に思えてヘンに納得してしまう。

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