miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

菱形に配して・・

 荒このみ著「風と共に去りぬ -アメリカン サーガの光と影」は久々に文学の面白さを実感させてくれる一書だった。
 マーガレットとレットのすれ違いのみならず、アシュレー、メラニーを加えた四つ巴えのすれ違いを、メンタルとフィジカルの二線で想像させてくれる。その手法は太線、実線、破線を交え、文学そのものの “ 懐 ” を損なわない。
 すれ違いをあからさまに書いては味も情緒もない。「風と共に去りぬ」があそこまで大部なのは、人生の時間と同じ、分厚い時間を描く必要があったから、そう実感した。
 しかし、荒このみ訳で同書を再読したくなって、スペースと時間と、もちろん予算にも苦慮している。

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