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閑長のひとり言

閑長のひとり言

哀、歓 重大な意味

 韓国の民俗舞踊は、喜びと同時に哀しみの舞であるという。踊りの名手が語っていた。うらみ、怨恨の「恨」の意味まであるという。消極的な「恨」ではないと言っていたが、積極的な「恨」というのをかえって空恐ろしく感じられた。

 民俗舞踊、民俗音楽など、生活から自然発生的、草の根的に発生した芸道はすべて、生きることの讃歌と哀歌であって、喜怒哀楽のない混ざった感情表現なのだと改めてしった。アルゼンチンタンゴの踊り手が踊ることは生きることと語っていたのを思い出す。フラメンコは、感情を内に内にと込めて踊るという。

 詩や小説、戯曲や演劇、映画、絵画、彫刻も、その作の内に讃歌と哀歌があって不思議はない。“ 存在の重大な意味を描きたい ”、そう言って絵筆を握った本荘赳を思い出す。

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