アルキメデスと亀の寓話は、無限拡大と無限分割の混同の産物という。無限には二種類ある。
子どもの頃、子供と言っても小学生の低学年の頃、テレビにまつわるこんな夢想をした。観ているテレビの中で、テレビを観ている自分がいる。そのテレビでまた、テレビを観ている自分がいる。それがブラウン管の中で繰り返される。もしかすると自分もブラウン管の中の存在で、自分自身に観られているのかもしれない。
この無限の繰り返しは、たぶん無限拡大なのだろうけれど、ブラウン管の中の出来事とすると、無限の分割のようにも思えてしまう。新種の無限やハイブリットな無限であったなら、さぞ面白かろうに。