2021-03-01 開高のランプ 文学 名言集のある作家に開高健がいる。中でも閑長のお気に入りは、「危機と遊び、おとこが熱中できるのはこの二つ。危機と遊びが男を男にする」というもの。グラス片手に話す開高の眼は血走っていた。 近頃、開高の「ランプが消えぬ間に生を楽しめ」という言に出会った。シニュツッラーという人の言葉として紹介したものだったが、開高の胸中を代弁している。50代でランプが消えた開高だったが、危機と遊びは不足はなかったと思う。