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閑長のひとり言

閑長のひとり言

追想 米山城

 昨日に引き続き、追想上田城の第二幕、米山城の段である。
 上田城の北には攻撃と防御の固めとなる山城群が点在する。閑長の子供の頃は、昨今採り上げられることの多い砥石城より米山城の方が有名で、遠足でも行った。
 頂上のような平たい場所に所々土を掘り返した跡があって、小学生らは、同じ場所をマネして掘り返したものだ。すると五センチも掘らないうちに黒い小さな粒粒がいくつも現れた。米山城は、戦乱で焼けた黒米が出土するということや、敵の水止めにあったとき、水がたくさんあるかのように、馬の背中を白米で洗ったという伝説で知られ、城の名ともなっている。  
 これはその時のお米に違いない・・と、掘り当てた閑長ら小学生は、小躍りして家に持ち帰ったものだ。
 あの米らしき物体はその後どうしたろうか。そんなに易々と、お誂え向きに歴史の遺物が発掘されるもんだろうか。ともかくその出来事のおかげで、米山城遠足の記憶は鮮明である。指先に乗った黒い小さな粒の映像と感触が、今も残っている。

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