miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

お隣の芝が・・

 政治学者の舛添要一が以前、「民主主義が最良の政治システムと思っていたが、今の中国をみるとその考えが揺らぐ」と言っていて変に印象に残った。コロナ対策でも中国の対応とその成果は目覚ましい。スピード感があって、徹底している。人民に阿る必要がなく、選挙を心配しなくていい中国型独裁の面目躍如である。
 プラトンの「国家」でも理想の政治体制を独裁としている。ただ、独裁主体は、正義を学んだ哲人とする。だが、正義と哲人の判別はいつ、どうやってするのか。

 「ホモ・サピエンス」の著者 ハラリ氏は、それでも民主主義を支持する理由として自己修正機能をあげている。けれども自己修正には時間がかかり、犠牲を伴うのは歴史の示すところだ。
 短期・徹底なら独裁制、中長期・暴走予防なら民主主義か。
 デジタル・AI化で独裁・民主の混合タイプ政治体制が発案されないか。期待しないでもない。が、当面、自己修正時間の短縮には、情報とデータ開示の拡大と国民の鍛錬・馴致が前提となろう。利害得失、いい面悪い面。副次的効果、楽観・悲観両面の将来見通しなど、情報を遍く国民に開示する。受け取る国民の方も、情報の先の将来を見極める視力を鍛える。そうやって自己修正のスピードを上げる。これとて相当の時間を要しようが、着実に取り組むには他の方法はないだろう。

  f:id:miyukie33ok:20210201135800p:plain