2021-01-29 劉生の二書 絵画鑑賞 「劉生画集及芸術観」 言葉を尽くし、何度も繰り返して、“深い美” と “しんとした美しさ” について語っている。訥弁である。切れのある修辞や比喩でない分、真情が伝わって、読み飽きない。汲み尽くせない。閑長にとっての美への尽きない道しるべである。「初期肉筆浮世絵」 “濃く苦い卑近美” “長い鑑賞に耐える” という語の滋味を反芻している。“苦い”がわからず、わかりたくて絵を見続けている。 青山二郎が陶芸の美の世界に入るには、まず劉生の書を繙くべし、と書いているのを最近知った。