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閑長のひとり言

閑長のひとり言

劉生の二書

「劉生画集及芸術観」
言葉を尽くし、何度も繰り返して、“深い美” と “しんとした美しさ” について語っている。訥弁である。切れのある修辞や比喩でない分、真情が伝わって、読み飽きない。汲み尽くせない。閑長にとっての美への尽きない道しるべである。

「初期肉筆浮世絵」
“濃く苦い卑近美” “長い鑑賞に耐える” という語の滋味を反芻している。“苦い”がわからず、わかりたくて絵を見続けている。

 青山二郎が陶芸の美の世界に入るには、まず劉生の書を繙くべし、と書いているのを最近知った。

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