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閑長のひとり言

閑長のひとり言

前後即成立に非ず 説法即先覚に非ず

 徒然草枕草子、そして方丈記を日本の三大随筆というらしい。この三作品、高一で徒然草を習い、二年で枕草子、その後土佐日記や鏡物と一緒に方丈記を知ったから、成立順も履修順だとばかり思っていた。放送大学を視聴し、平安時代枕草子がなり、鎌倉の前期・後期で、方丈記徒然草が書かれたと知って勉強になった。そういえば清少納言は平安宮廷の日常を記し、兼好法師鴨長明の作には戦乱の生臭さが漂っている。
 さて話は、最後に成立した徒然草の「大事を思い立たん人」と「万の事はたのむべからず」、である。徒然の胆ともいうべきこの二段、願わくば法師自身の迷いや逡巡を経たものであってほしい。法師の経験が投影されていてほしい。超絶の人が、ア・プリオリに悟ったものだとしたら、なんと味気ないことか。

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