miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

対局のif

羽生九段と藤井五冠がタイトル戦を対局中である。 将棋ファンならば両者全盛期の対局を観たかったと思うだろう。 藤井は相手の全盛期に対局したかったと思うに違いない。 羽生は自身の全盛期に対局したかったと思うだろうか。

老船乗り

「太陽がいっぱい」で、フィリップを殺害したトムが港に戻ると、 波止場で日向ぼっこしていた二人の老漁夫が、 「哀れな奴だ」と呟く場面がある。 なぜだろうと、ずっと疑問に思っている。 運命の暗示では即物的すぎる。 プロット的には、船の停泊方法とか、…

太陽と敬虔

「太陽がいっぱい」の彼女役マルジェが貰った本の画家は「フラ・アンジェリコ」だった。 何度も観た映画だったが、今回はっきり認識した。 ストーリーにマッチするかは判断できないが、マルジェにはピッタリかもしれない。 映画を観終わって、フラ・アンジェ…

虎か豹か、参謀総長か百人隊長か

レオパルドでもエイブラムスでも、たとえセンチュリーでも、戦車の問題ではない。 戦略、さらに云えば戦局の問題と思う。

着可

コロナの五類移行が決まった。 これで生活習慣が又、大きく変わることになる。 マスクに関しては「不要」ではなく「着用を求めない」とすべきではないか。 不要なのにマスクをすると“ 不適切”となりかねない。 それでは、これまでの「不」マスクパッシングが…

中国を書く

小前亮の中国史関連の文芸書を読んだ。 穿った心理分析と該博な知識、そして機微を掴んだ文章にキレに三嘆した。 経歴をみれば、東大で中国史を専攻し、大学院まで修めていた。 マクロ的、概括的には宮崎市定。 ミクロ的、細密的には小前亮 この両輪で中国史…

伴侶

整形外科の世話になっていた。 手指の痛みと痺れ、これはBC関節炎らしい。 脊椎の変型、病名不明である。 投薬とリハビリを半年続けて、治療を卒業した。 結局、治らず、ダマシ騙し付き合い続けるしかないと判った。 加齢による身体の劣化は人生そのものみた…

五分五分

藤井王将に羽生九段が挑戦する王将タイトル戦第二戦は、羽生九段が制した。 感想戦で「ひとつ取れてホッとした」と語る羽生九段が輝いて見えた。 藤井王将はどう聞いたろうか。 直ぐに第三戦が行われる。是非7戦まで観たいと思う。

いま三つ、

KOMA: RIP KITA : BYE KEN : GTH まだ、あと四つある。

ネコ型、サル型、尼僧型

BSでオードリーヘップバーンの「尼僧物語」を観て、これは疎かにできない一編と思った。 世界文学の名作か宗教思想書に比肩する内容に思えた。 正宗白鳥はこの映画を観たのだろうか。 北森嘉蔵がこの作品を知っていたのだろうか。 とまれ、心して再視聴する…

途ならば

「無法松の一生」主題歌二番の「翻案」を、さらに改訂した。 改訂版 泣くな未練だ 男じゃないか 所詮通じぬ 途ならば 断てぬ思いを 玄界灘の 波涛(なみ)に流して 祇園の太鼓 夢よ砕けよ 乱れ打ち 翻案元案 泣くな未練だ 男じゃないか 所詮通じぬ 恋のみち 断…

疲れが・・

国宝にして天下五剣の三日月宗近は、これまであまり展示されてこなかった。 替わって展示されたのは童子切安綱だった。 なぜなら童子切は実に健全な一方、三日月は研ぎ減りが激しかったから・・、と思われる。 近頃、三日月宗近をよく目にするようになったの…

統合から分割へ

令和30年には五輪は個人エントリー、各地開催になっていると思う。 明成30年には期間4年のベストスコア、最多勝利に五輪のタイトル付与されるスタイル、 になっている、かもしれない。

減らない

断捨離で本の処分をしているが、一向に減らない。むしろ増えている。 ここは発想を変えて、下記の不等式をもって諒とせざるを得ないのかもしれない。 読まずに積んでいる本

歪の補正

金利上昇を巡って日銀と市場の攻防が激しさを増してきた。 過去に、市場と歴史に打ち勝ったタメ氏はない。 金利が上がる、地獄の釜のフタが開く。 黒田さんと今は亡き安倍さんを呼んできて、ぜひ釈明を聞きたい。

二つの肖像

甘粕正彦の評伝二作を続けて読んだ。 似て非なる人物が二人現れた。 両作を合体、混合させようとしても。中々混ざり合わない。 山なら山、薔薇なら薔薇といった、同じモチーフを描いた別の二つの絵に思えた。 伝記の宿命かもしれないが、客観を探索し選別す…

あの一通

正月15日はお年玉年賀ハガキの当選番号の発表である。 今までの最高当選順位は5等である。今年はせいぜい6等だろう。 閉話休題、半世紀以上に亘ってやり取りしてきた年賀の中に、未だに文面を記憶するモノが数通ある。 全て小中学校時代の年賀なのは意外とい…

先々ほど怖い

南海トラフ地震の今後20年の発生確率が60%に引き上げられた。時間の経過に伴うものという。周期的に発生する地震では、地震が起きていない期間が長引くほど発生確率が上がるのが理由である。 してみると、今から10年経っても南海トラフ地震が発生しなかった…

玄か素か

能面の表情を「中間表情」と表現したのは野上豊一郎だったと記憶する。 けれども「中間」というのは純文学と大衆小説の間を意味する「中間小説」を連想させてイメージが良くない。 閑長ならば「無色表情」とか「玄表情」と名付けたい。 「素表情」でもよい。…

盤の如く石の如し

一横綱一大関の今場所は、横綱照ノ富士休場で上位陣がお寂しい限りである。弥が上にも新大関誕生に期待だが、大関候補が大関になり、すぐさま陥落候補、陥落大関、元大関・・となり下がるような気がしてヒヤヒヤものである。 真の日下開山が待望される。

事件の現場

大杉事件の甘粕大尉がなぜ大尉止まりだったのかずっと疑問だった。関連書籍を読んで、事件で免職になり、昇進したくも、或いはさせたくも軍の管理外になったことを知った。夫妻子殺害の衝撃が肩書きを凍結したのである。 そういえば、ナチのユダヤ裁判のアド…

がっぷり四つの

藤井王将に羽生九段が挑戦する王将タイトル戦は、藤井王将が初戦を勝利した。正直、後手の羽生九段に勝たせたかった。その位のハンディキャップを持たせたかった。 永世七冠、タイトル通算99期の将棋の盟主に、“ハンディ”などとは僭越かもしれないが、今、お…

盤外戦

将棋には十幾つの禁じ手、つまり反則手があるというが、「盤外打ち」を新案の反則手として提唱したい。文字通り9×9の将棋盤の外に駒を進めるなり打つなりする反則である。 要するに盤外を戦場とするのである。 王将の戦線離脱や国外逃亡にも当て嵌まる。 正…

二院制は何のため

自由と自由主義を守るためである。参議院のHPには「意見の反映」「審議の慎重」「抑制と補完」などと、麗々しい謳い文句が並んでいるが、核心を覆い隠している。作用だけ述べて実体に及んでいない。どういう意見を反映させるのか、慎重を期して何を目指すの…

自治のゆくえ

地元長野市の公園廃止決定に、地元住民が数千の署名を募って“ 待った”をかけた。 市長さんは神輿が動いてくれるのを待たずに、地方行政の長として断を下さねばなるまい。 その判断基準、根本理念は、住民自治権の尊重でなくて何であろう。

マリコの手毬唄

沢口靖子主演の「科捜研の女」が最終回を迎え、改めて再放送を観た。黒子をファンデ―ションで被わない彼女をドラマで見るのは初めてだった。 しっくり来ていた。黒子が知性を伝えていた。理系を醸し出す特殊メイクのようだった。 彼女の個性が名演技に結びつ…

伝統芸能の肩身

以前は年始の早朝に放送されていた、能楽、詠い、狂言など伝統芸能の短時間放送が、今年はなかった気がする。 新種スポーツと奇抜エンタテイメントの出現で、放送枠から締め出されたのだろうか。 最近、能と能面に凝っている閑長としては、残念始となってし…

漬モノ卒業

年末から正月と、お神酒続けで体が奈良漬け状態となった。 酒ばかりでなく、様々な嗜好物質に毒されてしまった。 酒を抜き、塩を抜き、砂糖を抜き、油を抜いて早くいつもの枯渇状態に戻りたい。 漬物名は思い付かないので、キノイ漬けとでも命名しよう 。

比べて見れば・・

スティーブン・ファージング「世界アート鑑賞図鑑」(東京書籍)は、当今評判のゴンブリッジ「美術の物語」以上の名著と思う。 コメントと記載方法、採り上げる作品、全て踏み込みがあって傑出している。 といより、「ゴンブ物語」はそもそも大した本ではない…

多弁な横顔

縁起物の「ダルマさん」は、正面だけでなく横顔も良い。 初詣で縁起物のだるまさんを買ってき、つくづくそう思う。 想えば雪舟の「慧可断臂図」の達磨像も、横顔である。