miyukie33ok’s blog

閑長のひとり言

閑長のひとり言

老船乗り

太陽がいっぱい」で、フィリップを殺害したトムが港に戻ると、
波止場で日向ぼっこしていた二人の老漁夫が、
「哀れな奴だ」と呟く場面がある。
なぜだろうと、ずっと疑問に思っている。
運命の暗示では即物的すぎる。
プロット的には、船の停泊方法とか、ロープの結び方が古来の仕来りと違い、
未熟と危険を示唆している、と組み立てた方が、落ち着きは良いだろう。
けれでも映像での補足説明がない。

ともかく、映画が始まって40分頃のこのシーンが、この名画のコクを高めている。

太陽と敬虔

 「太陽がいっぱい」の彼女役マルジェが貰った本の画家は「フラ・アンジェリコ」だった。
 何度も観た映画だったが、今回はっきり認識した。
 ストーリーにマッチするかは判断できないが、マルジェにはピッタリかもしれない。
 映画を観終わって、フラ・アンジェリコの絵が無性に見たくなった。
 あの大判のイタリア画集は、今、日本でも手に入るのだろうか。
 

着可

 コロナの五類移行が決まった。
 これで生活習慣が又、大きく変わることになる。
 マスクに関しては「不要」ではなく「着用を求めない」とすべきではないか。
 不要なのにマスクをすると“ 不適切”となりかねない。
 それでは、これまでの「不」マスクパッシングが
 「着」マスクバッシングになりかねない。
 いろいろメンドクサイ。

中国を書く

 小前亮の中国史関連の文芸書を読んだ。
 穿った心理分析と該博な知識、そして機微を掴んだ文章にキレに三嘆した。
 経歴をみれば、東大で中国史を専攻し、大学院まで修めていた。

  マクロ的、概括的には宮崎市定。 
  ミクロ的、細密的には小前亮  

 この両輪で中国史は盤石と感じた。

伴侶

 整形外科の世話になっていた。
 手指の痛みと痺れ、これはBC関節炎らしい。
 脊椎の変型、病名不明である。
 投薬とリハビリを半年続けて、治療を卒業した。
 結局、治らず、ダマシ騙し付き合い続けるしかないと判った。

 加齢による身体の劣化は人生そのものみたいである。

五分五分

 藤井王将に羽生九段が挑戦する王将タイトル戦第二戦は、羽生九段が制した。
 感想戦で「ひとつ取れてホッとした」と語る羽生九段が輝いて見えた。
 藤井王将はどう聞いたろうか。
 直ぐに第三戦が行われる。是非7戦まで観たいと思う。